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QR分解

QR分解は、m \  x \  nの実行列Aを、m次の直交行列Qm \  x\  nの上三角行列Rとの積に分解する操作を指します。なおこの分解は必ず成立します[1]。QR分解は線形最小二乗法を解いたり、[4]曰く行列A固有値を求めるために使用されます。その計算手法としては、ハウスホルダー法やグラムシュミット分解などがあります。[3]によると、QR分解はLU分解に比べて計算量は増えるものの、安定した解を求められるそうです。
また[2]によると、幾何学的に直交行列は回転を表します。確かに回転行列をR(\theta)とすると、R(\theta) \  R^T(\theta) \  = \  R(\theta) \  R(-\theta) \  = \  Iとなります。また上三角行列は拡大・縮小&スキュー(せん断)を表します。このことから、行列Aによる線形変換の回転とスケーリング、スキューの成分を取り出す働きがあると言えます。